Monday, July 09, 2012

例の写真展に行ってみました

SD1 Merrill 50mm f1.4

韓国人写真家の安世鴻さんの写真展に行ってきました。エルタワーのエレベーターから降りると左手奥に警備員が。。。サロンの入り口には同じく警備員と金属探知機。。。何だコレ?
展示された写真はどれも非常に上手く、プリントも非常に上手い。使っている紙は韓紙という和紙に似た紙を使用しているらしい。にも関わらずトーンは豊かで、狭いダイナミックレンジを上手く使ってクオリティの高い表現をしていた。
テクニカルな面を除いて見ても、写真そのものには力があり、特にプロパガンダ的な面を強調しなくても、中国に残留した元慰安婦達と言う切り口だけで立派に成立していたと思う。ただ結果的に政治運動的な側面が強くなってしまっただけで、写真家の中ではプロパガンダというつもりは無かったのかもしれない。
中国に残された日本軍慰安婦達と言う事には間違いない。慰安婦になった経緯をどう考えているか、当然立場は違う。迎合する気もない。韓国政府の言い分は間違っていると思う。
非常に僭越ではるけども、できれば変にプロパガンダ的な色を排して単に中国に残された慰安婦の方々という切り口で写真展をやられた方が良かったと思う。
ニコンサロン会場内はいつもと違い、なんとなく市民運動家のあつまりのようなおかしな雰囲気になっていた。落ち着いて写真を観るような感じもなく、ザワついていた。そのあたりに写真そのものとは別に違和感を覚えて返ってきた。

それにしても何故日本の名のある写真家はこういう事に対して何の声明も発しないのだろうか?知る限り公に声を発したのはほんの一部の人達だけだ。

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