Thursday, September 13, 2012

Foveonと色について

DP2 Merrill

割と一般にFoveonの色は独特と言われていて、それは否定しないし、私はそれこそが好きで使っているので問題はない。ただいわゆるベイヤーと言われる撮像素子を使っているキヤノンやニコンを始めとするカメラの色が自然な色だと思っている人がいるならばそれはNoだと言いたい。
そもそもの話で言うと目で見た様に写るカメラは世の中に存在しない。フィルムであろうがデジタルであろうが、ベイヤーであろうがFoveonであろうが。
仮にキヤノンのカメラでスタジオで身長にライティングをして撮影された写真であっても、撮影したそのままのデータをそのまま印刷で使えるというケースは殆どゼロだ。
そもそも写真というのは撮り手の主観で世界を切り取っている。自然にあるがままを写してはいないし、それは不可能だ。その意味でも個人的には色に関してはあるがままという物を過剰に求める事には然程の意味はないと考える。カタログの為の撮影なんかでは本物の商品そのままの色を求めるのは当然だと思うが。
要は撮り手(カメラマン)がその写真を通じて、見る側に何をどう伝えたいのかと言う事が問われるわけで、自己満足で人には見せないという場合でも自分はどういう風に仕上げたいのかで、どういう色が良いのかも決まって来るわけだ。
色といった時に絶対的に正しい色というのは存在しない。TPOや表現側の意図に対してどうかという話でしかないと考える次第。

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